絵が描けない美大生の映画ブログ

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アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞受賞!!文化の違いは想像以上に難しい。(アメリカン・ファクトリーネタバレなし感想)

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どうもrioです!!!

 

アカデミー賞も発表され「パラサイト」の盛り上がりがすごいですね。近くの映画館の「パラサイト」の回はどこも埋まってんじゃないかってくらいの勢いです。さすがアカデミー賞、話題力がありますね。

そんな中今回観てきたのは本年度アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞したこちらの映画、

 

「アメリカン・ファクトリー」

こちらの作品を紹介していきます。

 

 目次

 

作品紹介

先ほども述べたように本年度アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞した作品です。個人的にはアカデミー賞の中でも注目している賞で過去に「フリーソロ」や「イカロス」が選ばれています。

 

フリーソロ (字幕版)

フリーソロ (字幕版)

  • 発売日: 2019/12/04
  • メディア: Prime Video
 

 

今年の長編ドキュメンタリー賞ですが2月29日公開の「娘は戦場で生まれた」が獲るのではないかと予想していたのですが、果たしてどのような作品なのでしょうか。

 

こちらの作品ですがNetflixオリジナル作品となっています。過去にも「イカロス」や短編ドキュメンタリー賞で「ホワイト・ヘリメット」などの作品を配信していることもあり期待しています。

 

参考程度にRotten Tomatoesの評価を載せておきます。

 

批評家評価 96%
観客評価  78%

www.rottentomatoes.com

 

かなり高評価な映画ではないでしょうか。これは期待できます。

 

予告編です。

www.youtube.com

 

感想(ネタバレなし)

だんだんと引き込まれていき目が離せなくなる!!!!!!

興味深いテーマに惹かれる、面白い!!!!!

 

面白いですよこれ。ドキュメンタリーってこれだから観てて面白いんですよ。

 

注意

ここからの感想核心をつくネタバレはないですが全く情報を入れたくないという方はお気をつけください

 

この作品のあらすじを軽く説明しておきます。

中国の企業である自動車ガラス製造をしているフーヤオがアメリカに工場を作ります。2008年に大企業である自動車企業のGMが工場を閉鎖したせいで多くの失業者が出ていた当時、フーヤオは多くの人を雇います。

結果、この工場のトップは中国人だが働いている人の多くがアメリカ人という状況が出来上がります。

映画が進むにつれて中国人とアメリカ人の違いが浮き彫りになっていき次第に両者の不満が高まっていきくという物語です。

とても面白いテーマだと思いました。

最初は一見うまくやっているように見えますがだんだんと不満が溜まっていく様子を観ていると目が離せなくなる。なんと言ってもこれが現実というのが生々しい。ドキュメンタリー映画の面白いところです。

 

言われてみればこの両者が大きく違うことって明確といえば明確なのかも知れません。そもそも資本主義と社会主義の時点で差があります。ただこうやって実際の映像で観せられると気づかされることが多い。

両者共に一日本人としては共感できる部分やそうでない部分もある。ただどちらかといえばアメリカの方が気持ちが分かるのは資本主義ってことが強いのかも知れないです。

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例えば、アメリカ人。

中国人よりも個を大事にしています。仕事ももちろん重要だけど自己犠牲をするほどでもない。あくまでお金稼ぎを行う。仕事をしたらその分の報酬は欲しいし残業もしたくないというスタンスです。

一方中国人。

とにかく企業は家族!!って感じでその会社に尽くす、例え身を滅ぼしても働くって感じです。よく言えば働き者です。協調性も高く企業からすればこれほどまでに良い作業員はいないでしょう。一日十何時間平気で働いています。

少し話がそれますが映画中に工場内の上層部にいる中国人が明らかにアメリカ人を下に見る発言を平気でしているシーンがあります。昔知り合いから聞いた話ですが万里の長城を見に行った時に仲のいい中国人に「日本は中国に比べれば小さい国だからこんな大きな場所ないでしょ」って言われたそうです。聞くひとによってはそんなこと言う?なんて思うかも知れませんが向こうには一切悪気はないそうです。これも一つの文化なのかも知れません。この話を思い出しました。自分の国が誇らしいと言う気持ちがあるそうで確かに一見失礼に感じますがとても良いことだと思う部分もあります。

お互いわかり合えば良いじゃんというわけにもいかず両方大国ということもあってかプライドも高い。

そりゃあ不満もたまるわ。

トップは中国人だから中国のやり方をしようとするけどアメリカ人はアメリカ人です。

最初はお互いの文化を尊重しようとするも不満が溜まるうちにお互いがお互いを軽視していく様子は一本の映画として目が離せなくなります。

面白かった。リアルなだけあってフィクションじゃ出せない人間味がしっかり映されているのはとても良かったです。

様々な企業が様々な国に工場を作っているにが珍しくない現代。日本でも外国人労働者を街中で多く見かける機会がどんどん増えています。文化の違いと言うのは外野から見れば一見許容出来そうなものですが実際にはそう上手くいかないと感じさせられる作品でした。

 

最終評価

皆様の映画を観る際の参考になればと思い誠に勝手ながら点数を付けさせていただくと

7/10

普段から映画を観る方にもドキュメンタリー映画はあまり観ないという方もいるかもしれません。この機会に是非観てみてはいかがでしょうか。

以上です!!!!!ありがとうございます!!!!!!!