猟奇殺人のリアル(屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ ネタバレなし感想)
「屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ」
こんにちはrioです。
2月もそろそろ終わりそうです。3月も注目作品がたくさんあります。
個人的には3月13日公開する「ジョン・F・ドノヴァンの死と生」が楽しみです。
グザヴィエ・ドラン監督の「たかが世界の終わり」が結構好きだったので楽しみです。
目次
作品紹介
監督 ファティ・アキン
最近だと「女は二度決断する」や「50年後のボクたちは」が有名でしょうか。
参考程度にRotten Tomatoesの評価を載せておきます。
批評家評価 50%
観客評価 81%
批評家からの評価よりも観客からの評価の方が高かった様です。
期待できるのではないでしょうか。
予告編
あらすじ
あの男はいつも片隅に座っていた――。 1970年代ドイツに実在した連続殺人鬼の物語。 敗戦がまだ尾を引いていた1970年代ドイツ、ハンブルク。安アパートの屋根裏部屋に住むフリッツ・ホンカは、夜な夜な 寂しい男と女が集るバー“ゴールデン・グローブ”で酒をあおっていた。彼がカウンターに座る女に声を掛けても、いつも 顔をしかめられるだけ。一見、無害そうに見えるフリッツの狂気に気づく常連客は誰ひとりいなかった……。
filmarks
感想(ネタバレなし)
映画を観ながら一体何に感情移入してるのかわからなくなる。途中本気で狂ってると思わざる得ない映画。
注意
ここからの感想核心をつくネタバレはないですが全く情報を入れたくないという方はお気をつけください
一見無害そうな主人公。確かに容姿はひどいかもしれないけど周りのも仲がいい仲間もいる。
そんな主人公の残虐性に観客に伝わる最初のシーンは個人的にこの映画で最も好きなシーンでした。
いきなり目を背けたくなる様なシーンから始まりますが、ここで彼が普通でないと知ってしまった以上、ここから先主人公が周りに気さくに接していてもこちらからすればただただ異常だと思うだけです。
ここまで主人公の異常さを描いておきながら、
何故彼がこの様な異常さを抱いているのか映画を通して伝えようとし、感情移入させようとしてる様で
もはやこの映画が狂ってるんじゃないかって
思わざる得ない映画です。
ちょくちょくコメントをみてると「ジョーカー」と比べられているのを見かけますが、
確かに「ジョーカー」を彷彿とさせる部分もあると思います。
ただ、ある意味「ジョーカー」以上に貧困という面を描けている部分は描けていると思います。
「ジョーカー」が貧富の差ならば
今作は下には下がいるというような感じです。
主人公が自分よりも社会的に下の立場にいると思っている人物を襲い状況をより悪化していくというのがこの映画の大まかな流れではあるので貧困の社会というのをより顕著に表した作品でもあると思います。
映画自体は正直少し中だるみした部分があったと感じました。長いわけではないんですけど。
ただなんとなく理由はわかる気はします。
最初のシーンもですがフリッツ・ホンカが殺人を行う様子を忠実に再現し、それ以外の部分も再現度の高さを追求した映画だったような気がします。そうやって観ると中だるみしてしまうのも理解できる気がします。主人公が殺しを行っている部分は過激に、リアルに再現し普通の生活を送っている部分は本当に普通に生活を送っている。ここのギャップがあるからこそ映画全体の狂気が感じられたのだと思います。
私自身この映画の出来事が本当にあったことだとエンディングまで知らずかなり衝撃を受けました。
この映画で私が驚いたのは主人公のフリッツ・ホンカ役のヨナス・ダスラーです。
気になって調べたんですが、
この方が
いやいやいやいやまじ?
変わり方よ。メイクとか演技とか色々凄すぎてよくわかんない。すごいですね。年齢も22歳とすごい若いですけど。
素晴らしい役者さんだと思います。
最終評価
皆様の映画を観る際の参考になればと思い誠に勝手ながら点数を付けさせていただくと
7/10
おすすめです。去年公開された「ハウス・ジャック・ビルド」を連想させられました。今回の作品が気に入ったら是非こちらもチェックしてみてください。
以上です!!!!!ありがとうございます!!!!!!!!