ユルイ!!!!!これはゾンビ映画なのか??(デッド・ドント・ダイ ネタバレなし&あり感想)
お久しぶりです。rioです!!
外出自粛期間なかなか家から出れず新作映画も観れず、公開は延期しウズウズしていましたが、
ようやく新作映画を映画館で観てきました!!!
今回観てきたのはジム・ジャームッシュ監督最新作
「デッド・ドント・ダイ」
この映画の話を今回はしていこうと思います。
作品紹介
監督 ジム・ジャームッシュ
代表作に「ナイト・オン・ザ・プラネット」、最近だと「パターソン」が人気でした。
個人的には「パターソン」、めちゃくちゃおすすめです!!!日常っていいなって心の底から思える映画。観終わった後とにかく気持ちがいい作品でした。
ちなみに私の初ジム・ジャームッシュ監督作品はこの「パターソン」で一気にこの監督にはまりました。
今作出演役者陣がめちゃくちゃ豪華です。もうこれだけで観に行く価値あると思います。
みんな大好きカイロ・レン、アダム・ドライバーに「ゴーストバスターズ」や最近だと「ゾンビランド」で誤射殺されたビル・マーレイやエンシェント・ワンでお馴染みティルダ・スウィントンなど観てるだけで楽しい作品となっています。
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Rotten Tomatoesでの 評価ですが....
批評家評価 55%
観客評価 38%
と決して高くない評価。
国内でもFilmarksでの評価は
5点中3.4
と微妙な感じです。
果たしてどんな作品であったのか!?
予告編
感想
いい意味でジム・ジャームッシュ映画!!!!!!例えゾンビ映画だったとしてもジム・ジャームッシュ監督はジム・ジャームッシュ監督。
注意
ここからの感想核心をつくネタバレはないですが全く情報を入れたくないという方はお気をつけください
個人的には結構満足したゾンビ映画だったんですが、
ネットの否定意見をざっと見てみると、
「 途中で飽きる」、「グダグダ」等の意見が見られます。
なんかなんとなく言いたいことは分かります。確かにそもそもゾンビが出てくるまでが長いと言ってしまえばそこまでだし、何も起きないといえばそれもそうなんですけど。
でも個人的には、
ジム・ジャームッシュ監督作品ってこんな感じだなって
中には初ジム・ジャームッシュという方も多い気がしますが、言われてみれば好き嫌い別れる監督さんなのかなって思います。
先ほど名前を挙げた「ナイト・オン・ザ・プラネット」にしろ「パターソン」にしろこの監督さんの特徴だと思いますが、日常を映画に落とし込むのがとにかく上手い監督さんです。
いい意味でも、中にはもしかしたら悪い意味で、何も起きない、雰囲気を楽しむ映画であったと思います。だから、「なんだよなんも起きないじゃん」って言ってしまえばそこまでな気もします。
(余談ですが昔、友人に「パターソン」を勧めたところ「よくわからん、途中で寝た」と言われてしまいました。確かに言われてみればあの作品、映画館で観たから集中力が続いたものの家で観てたら自分も寝るんじゃないかと思いました)
それに確かにゾンビ映画と言われて想像する映画ではなかったとは思います。
そういう意味では賛否両論ある映画ではあったと思います。
先に不満に思った部分を挙げとくとみなさん言ってますが、ゾンビ映画でイメージするようなハラハラ、アクションみたいなシーンがないため思っていたほど盛り上がりに欠けた映画であったのは間違いないと思います。
予告編とか観てると一見コメディゾンビ映画かと思います。(いや、実際それで合ってたんですけど)最近、コメディゾンビと言われてパッと思い浮かぶのは「ゾンビランド」でしょうか。
確かにあの映画を思い浮かべて行ってしまうとどうしても物足りない感があった気がします。
では好きだった部分を述べていきたいと思います。
前半確かにグダっていたと言えば確かにそうかもしれないんだけど、あの感じめちゃくちゃ好き。あの嵐の前の日常のふわふわ感。私、ジム・ジャームッシュ監督の何が好きって、あのふわふわした落ち着いた映像観てるとなんか頭が気持ちいい。心地がいい。バックでおしゃれな音楽流れたりして。全然田舎の暮らしとかしたいなって普段思わないのに「こんな生活してみたいなと」映画観ながらポケーって考えてしまう。出てくる小道具もおしゃれで「あーあれ欲しいなー」とか考えてしまう。そんな中で登場人物たちの日常の時が過ぎていく。
この感じがとっても好き!!
あと映像の構図もまたおしゃれで観てて飽きないんですよ。コーヒーカップってあんなおしゃれでした?ってくらいおしゃれに見える。「あーこのシーンいいな」って思える部分がきっとあると思います。
ゾンビが出てきてからですがかなりジョージ・A・ロメロの「ゾンビ」ライクな映画でした。
最近のゾンビ映画ってホラー味が強かったりしますが元祖ゾンビ映画ってそう言えばこんな感じだったなって思いました。ゾンビがただ人が感染した化物というわけではなく現代の消費欲に囚われた人の風刺という意味が含まれたまさに「ゾンビ」のゾンビでした。
だからこそ最初の日常シーンをしっかり映したのかなって思います。日常的に我々がある意味必要以上に物を消費しているシーンを描くことで、一見特に違和感を感じないけれどもゾンビが出てきたあとより、我々もこのゾンビに成り得るのではないかと考えてしまうのではないか。そう考えると「ゾンビ」のようにいきなりゾンビが大量発生して物語が始まるより信憑性?があるのかなって考えたりしました。
そしてまたパロディが多い。メタ的な要素も多い。多分自分が分かっていないだけで思っている以上にパロディネタがたくさん含まれているのかな。そう考えるともっと映画をたくさん観たいなって気持ちにさせられてしまう。是非映画ファンに勧めたい一本だったと思います。
感想(ネタバレあり)
とにかくメタメタした映画でしたね。最初にゾンビに襲われた二人見ていきなり「これはゾンビの仕業だ」ってしかもそこからなんとなくその方向で話が向かっていくのもどうかと思うんですけど。
みなさん観ててどう考えたか分かりませんが、
「まずい結末になる」ってあれなんだったんですかね。
色々解釈の余地があると思います。まずそもそも「ゾンビ」ライクなテーマを今突然描いたのかって話です。これは改めて同じことを現代人に向けて警告してるのかなって私は思いました。途中で現代らしく、Wi-Fiを求めたりBluetoothを求めるゾンビが出てきますけど他のゾンビもそうですが、より他人や社会に無関心になって自分ことにしか目を向けなくなってしまった、ある意味より人がゾンビらしくなってしまったような気がします。
今作はその事への警告の意味が含まれているのかなって。この「まずい結末」っていうのはこの先、無関心が生み出す様々な問題。それは例えば様々な社会問題、環境問題、もっと身近に考えるならば近くの人間関係や政治など。自らのことしか考えてなかったらまずい結果になるよ!!っていうメッセージであったのかもしれません。
パロディネタも多かったですね。一番分かりやすいのはスターウォーズですか。あれに笑ったという方もいるのではないでしょうか。他にも映画のポスターがたくさん貼ってあったり。映画ファンにはもってこいの映画であったと思います。
あと最後のUFOはなんだったんですかね。
一種の救済的な意味合いを持つのでしょうか。本当に唐突過ぎて唖然としてしまったのですが。なんとなく修行をしているというと欲を絶っているというイメージはありますが。主人公の二人は途中まだ中に人がいることが分かったにも関わらずスルーしたりしますが、それに対してゼルダ・ウィンストンは前半周辺住民のことを知ろうとしたり、ゾンビと対話したり。ある意味対照的に描かれているのが印象に残りました。そんな彼女は救われた、そんな感じでしょうか。
最終評価
皆様の映画を観る際の参考になればと思い誠に勝手ながら点数を付けさせていただくと
8/10
個人的には結構好きな作品でした。久しぶりの映画館ということもあり結構テンション上がって観にいきましたが、一発目がこの作品で良かったです。
中にはまだ外出自粛要請解除されてから映画館行ってないよって方も多いと思います。
是非この作品を映画館で観てみてはいかがでしょうか。
この映画を観た方におすすめの映画を貼っておきます。
以上です!!!ありがとうございます!!!!